この記事では、新羅王国14代国王金昧趨の出である、新羅金氏王統の始祖である金閼智について解説しています。韓国、北朝鮮には金さんがとても多いですが、多くの流れがある中で金氏の一つの始まりとされるのがこの新羅の神話における伝説です。新羅の王統の多くを占めることになる金氏の始まりぜひご一読ください。
まだ脱解のお話を読まれていない方は下のリンクから読んでみてくださいね!
純白の鶏
新羅王脱解が即位してから、9年目の春、皇居の近くに大きな森がありました。ある日王様がそこに散歩に行くと、森の中から異様な光が見えたのです。
王様は驚いてその方を見つめてみると、森の中に紫色の雲がたなびいていたのです。皆ふしぎに思い、その方向に歩いていってみると、小さい金色の箱が木にぶら下がっていて、その箱の下に純白の鶏がいました。
王様はこの鶏を捕まえなさいと家来に命令しました。そして自らは上にあった金の箱を開けてみました。するとふしぎな鳴き声とともに、玉のように可愛らしい男の子が生まれてきたのです。
赤ん坊
王様が顔を見ると、いかにも賢そうで、偉大な人物になる相を持っていたので、偉い人になるに違いないと、王様自ら養われることとなりました。
時が流れ、金の箱から生まれたので、金という姓をつけ、閼智という名をつけ、金閼智となりました。彼は王位には就きませんでしたが、彼の七代孫金昧趨が13代新羅王に即位されました。
鶏林とは
金閼智が生まれた森は、始林と呼ばれていましたが、彼が生まれたときにいた純白の鶏にちなんで、鶏林と呼ばれるようになりました。この鶏林というのは朝鮮の国名の異名にもなっています。
ゆかりのスポット
鶏林(韓国・慶州)
金閼智が生まれたその場所です! こちらも慶州にあります。
味鄒王陵(韓国・慶州)
新羅13代王のお墓です。慶州にあります。
まとめ
前回の記事で紹介したように、新羅は金、昔、朴の3氏が代わる代わる王位につくことになっていましたが、その中で一番多く王様になったのは、金氏からだったそうです。今回はこの金氏の始祖である、金閼智についてご紹介しました。
今回の話は神話ですが、史実と言われているのが金日磾という中国人の子孫という話です。これも今後記事にしたいと思います。
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