【朝鮮神話】檀紀とは何だ?「檀君朝鮮神話」とはどんな物語か簡単に解説!

古代朝鮮

今回の記事では、朝鮮に古くから伝わる「檀君神話」についてまとめます。

檀君は朝鮮を建国した人物です。現在でも韓国では西暦の他に檀紀というものが使用されていいますが、これは檀君の治世から何年経ったかを示す紀元です。今年西暦2021年は、檀紀4354年とされています。よってこの記事では紀元前2333年、今から4354年前のお話をしていくことになります。このサイトでは朝鮮神話に関しても多くを取り上げています。ぜひ読んでみてくださいね。

檀君神話 時系列
  • 大昔
    桓雄が天界から朝鮮に降臨する

    くまとの間に檀君が生まれる

    檀君が朝鮮を開国する

天界にて

大昔、現在の朝鮮半島にはあまり多くの人が住んでおらず、自然の美しいところでした。丘や野原は美しい花が咲き乱れ、小鳥たちは楽しそうに歌を歌っていました。

人があまりいませんでしたから当然ながら国も無ければ、その地を治める王もいませんでした。

この半島の美しさを天界からいつも眺めていたのは桓因かんいんという神様でした。そしてその子である桓雄かんゆう も普段から「あんなに美しい土地を治めてみたいものだなあ」と思っていました。

そんな願いを桓因は聞き入れ、「お前がそんなに願うのなら、あの美しい半島を自ら治めなさい」と言い、天符印(日本の三種の神器とほぼ同じで鏡・剣・鈴)と家来を3000人授け息子を送り出しました。

桓雄が朝鮮半島に降臨

桓雄はまず朝鮮の太白山に降臨され、王位につかれました。桓雄天皇の誕生です。

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それから桓雄は穀物を、命を、病を、刑を、人間のありとあらゆることをつかさどりその土地を安らかにおおさめになりました。

くまとトラ

桓雄が降臨されたところの近くに大きな岩穴があって、そこにはトラとくまが二人で仲良く暮らしていました。彼らはある日桓雄のところに訪ねてきて「人間になって桓雄様のお役に立ちたいのです」と懇願しました。

そこで桓雄は彼らににんにくとよもぎを授け、「これを食べて百日の間陽の光を浴びないように、穴の中に引きこもっていなさい。そのうち人間になることができるであろう」と言いました。

トラとくまはたいそう喜んで、桓雄の言いつけを守りますが、トラはその生活に耐えきれず穴を出てしまいました。ただ、くまは忠実に教えを守り、晴れて人間になることができました。しかもとても美人な女性になったのです。

人間になることができたので、次は桓雄に仕えたいと懇願したところ、なんと仕えるどころかお嫁さんになってしまったのです。

そしてその二人にめでたく子供が生まれます。その方こそが檀君だんくんです。

余談ですが。。。平昌五輪のマスコットキャラクターはこのくまとトラがモチーフとなり作られたものです。詳しくは下記のリンクを参照してください。

檀君の治世

  やがてくまと桓雄の間に生まれた檀君は王となり、現在の北朝鮮の首都「平壌」を都と定め、それまで名前のなかった土地に「朝鮮」と名付け、国を開きました。(諸説あり)

その後都を平壌(王剣城)から白嶽山(ソウル)、阿斯達(再び平壌)などに遷都し国を治めていましたが、1500年ほど治めた後、中国から箕子がやってきて臟唐京(現在の地名は不明)に遷都。その後箕子が力を強めたので、檀君は再び、阿斯達に帰り密かに山の神となり、今でも朝鮮半島を見守っておられます。

檀君のスポット

檀君稜(北朝鮮)

参拝することはほぼ不可能であると思いますが笑、檀君のお墓とされるところが平壌近郊にあります。

檀君聖殿(韓国)

こちらのほうが行きやすい!ソウル市内に檀君を祀る廟があります。

摩尼山(韓国・仁川広域市)

こちらは、檀君が祭祀をした山として有名な摩尼山です。ソウルのお隣仁川広域市にあります。

南山公園(ソウル 国師堂跡)

日本統治時代、南山には檀君を祀り、韓国シャーマニズム信仰(巫俗)の聖地「国師堂」という物がありましたが、日本が統治を任されることになった後その場所に朝鮮神宮という立派な神社を造営しました。その結果国師堂は移転を余儀なくされました。にも関わらず朝鮮神宮には檀君を始めとするような朝鮮の神は祀られず、日本の皇祖神たる天照大神と明治天皇が祀られました。この点に関して日本が特に反省すべき部分であると私は思います。

朝鮮神宮 wikipedia より

まとめ

 今回は檀君神話についてかんたんにご説明しました。日本の神話の天孫降臨との類似点が多く、どちらかが影響を受けているのであるだろうと考えます。

次回は檀君の治世を壊した箕子朝鮮神話についての記事を書きますのでお楽しみに。

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