【朝鮮神話・耽羅】日本人も関わっている!?済州島にかつて存在した耽羅国の神話を詳しく解説!

朝鮮

この記事では、現在の韓国の済州島、昔現在の済州島にあった耽羅国の建国神話について解説しています。この神話なんと日本人の女神が大きな役割を果たしているのです。朝鮮半島とも日本とも違った独自の文化を20世紀まで保った済州島の始まりの伝説の歴史をぜひご一読ください。

ふしぎな穴

 済州島チェジュにはふしぎな穴があります。その穴から3人の神が出てきたと言われているので、島民から三姓穴と呼んで、崇敬されています。

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日本領事館HPより                

済州島の肇

 ずっと昔のことです、済州島には人間は愚か、犬も、馬も、何も住んでいませんでした。その当時の済州島には、大きな樹木と、草が生い茂っていたのみでした。鳥のさえずりさえも聞こえず、草同士が、触れ合う音しか聞こえてこなかったこの島に、突然3つの穴が空いて、その中から神様が出てきたのです。

神様たちは自分たちがどこにいるのかわからず、島で一番高い山に登って島全体を見渡しますが、動物も、鳥もいないことに気が付きます。そこで、この島にも人や動物を増やそうと考え、3人の神様が賛成をしましたが、彼らにはやり方がわかりませんでした。

 なので、ずっと考えましたが、考えつきません。とうとう疲れて、海辺に行って魚を漁る日々でした。そう過ごしていたある日、いつもと違って海に惹きつけられるふしぎな感覚を覚えました。そして東の方に目をやると、何か黒いものが流れてきます。これはなんだろうかと見張っていると、大きな箱だったのです。

東国からの使者

神様たちはその箱を開けてみました。すると中から、卵ではなく紫の服を着た老人が出てきました。そしてその箱の中には、石の箱も入っていました。その箱を恐る恐る開けてみると、その名から青い美しい着物を着た女性が3人出てきました。箱からはまだまだ出てきます。子馬、子牛、小鳥、鵲、稲や麦の種まで入っていたのです。

箱で眠っていた老人が目を覚ますと、「私は東の方の国(日本)から海を渡ってきた使いです。神様方がこの島にいらっしゃると聞いて、やってきました。この娘たちと一緒に助け合ってこの島を発展させてください」といい、老人は雲に連れられて天に行ってしまいました。

神の努力と発展

 神様たちは、3人の娘たちの力を借りて、一生懸命働きました。

ある日王様達は名前を決めようと言うことにあり、それぞれ「良乙那(済州梁氏祖)」「高乙那(済州高氏祖」「夫乙那(済州夫氏祖)」という名前をつけました。

 神様方の頑張りで、島はどんどん栄えていきました。すると、誰か一人リーダーを選ぶことになりました。相談して、弓の一番うまい神が王となることにしたのです。すると、高乙那の弓が一番うまかったので、彼が王様として即位して、他の二人は家来になりました。

 王様も決まり、国も栄えてきたので、6人の神様は結婚し、暮らしをはじめました。 その後子供がたくさん生まれました。 馬や牛も増え、小鳥のさえずりも聞こえ、又米や麦もよく取れるようになりました。神様方の努力で発展したこの島は、現在韓国の済州島、有名なリゾート地となっています。

ゆかりのスポット

三姓穴(韓国・チェジュ島)

あの三人の神が生まれた穴が今でも残っています。チェジュ島のチェジュ市にあります。

済州牧官衛址

まとめ

 ノアの箱舟の話と類似点があり、朝鮮神話恒例の卵が出てこなかったというのは特筆すべき点であると思います。また東の国からやってきた女性の神様3人というのはおそらく日本の神様なのでしょう。人間と同じように神が扱われ、国民の始祖が神であるという思想は日本の神話にルーツを感じました。

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